ロケットガール養成講座公開講演会


2006年12月23日に開催された「ロケットガール養成講座公開講演会」のレポートです。

ロケットガール養成講座は、文部科学省の「女子中高生理系進路選択支援事業」の一環で秋田大学が開催している講座で、女子中高生にハイブリッドロケットを作らせて打ち上げよう!という大胆な企画です。

2007年1月から3月にかけてロケットを制作するスケジュールですが、それに先駆けて先輩ロケットガールたちの話をいろいろ聞いてみよう、というのがこの公開講演会。女子中高生に限らず一般参加もOKとのことだったので、こっそりいってきました。

講演会は三部構成で、第一部は「女性の理系ライフ」
ロケット女子大学生、スペースビジネスウーマン、女性宇宙飛行士がそれぞれの活動の様子を紹介してくれました。

最初は、秋田大学小林さやかさん。
普通の女子高生だった自分が、いかにしてロケット作りのめりこむようになったのか。能代宇宙イベントでは、どのような活動をしたのかという内容。

二人目は、ロケットプレーン社日本支部大貫美鈴さん。
世界をとびまわるロケットビジネスウーマン。
今までは国家主導だった宇宙開発が、どんどん民間にうつってきている現状の紹介。
宇宙旅行や、宇宙結婚式などいろいろなビジネスの可能性と、それにともなって女性の活躍する場面がどんどんふえてきているということ。

三人目が、JAXA宇宙飛行士 山崎直子さん。
日本人では二人目の女性宇宙飛行士で、今年スペースシャトルで宇宙にいく予定だとか。
宇宙飛行士の訓練のようすとかいろいろ。
かわいらしい感じの人でしたが、サバイバル訓練とかやっていることはすごいタフ。だけどとてもやわらかい雰囲気。すごい。


第二部は「ロケットガール養成講座案内」
時間が押していたせいか、ここは駆け足で、ざっと紹介されていました。


第三部はパネルディスカッション「宇宙にはどうやったら手が届く?」
現役ロケットガールロケットガール候補生たちの意見交換。
講演会を聞きにきた動機なんかを、参加者それぞれにきいてみたり。
秋山先生は「宇宙にいってみたいから」という答えを期待していたみたいだけれど、宇宙よりもロケット自体に興味がある。将来の夢は整備士という女子高生が何人も。野尻さんは、そうゆう女性はフィクションの中にしかいないと思ってた、と感動。
これは、柴咲コウの「グッドラック」とか鋼の錬金術師のウェンリーとかの影響かしら?とかぼんやり考えた。

あとは、ロケット作り、というかモノ作りについてまわる、失敗したらどうするか、とか、そうゆう話になって、秋田大学のハイブリッドロケットの試射のエピソードがでてきた。
未完成のパートがあるロケットを打ち上げるべきか、どうか。チーム内で意見がわかれるなかでプロジェクトマネージャーがくだした結論とは。みたいな人間模様。


終了後は、講座の名前の由来にもなった小説「ロケットガール」シリーズの作者 野尻さんのサイン会も。

女子高生、リフトオフ!―ロケットガール〈1〉 (富士見ファンタジア文庫)

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天使は結果オーライ―ロケットガール〈2〉 (富士見ファンタジア文庫)

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↑の2冊を特別価格で購入のうえサインまでGET!
いろいろ興味深い話も聞けたし、面白いイベントでした。


ロケットガール養成講座
http://www.mono.akita-u.ac.jp/rocketgirl2/


最終的には、講座で制作したロケットを、3月に能代で打ち上げる予定になっているので、のしろケットちゃんBlogでも積極的に応援していきたいと思っています。